月188時間の残業でうつ病になり自殺 労災認定 遺族は訴訟も提起


「病院の男性職員が自殺したのは、極度の長時間労働によるうつ病が原因だとして、所轄の労働基準監督署が労災認定していたことが分かった。」という報道がありました。
 遺族側は、今年2月、安全配慮義務を怠ったとして、病院を運営する法人に1億2,000万円ほどの損害賠償を求め、地方裁判所に提訴しています。
 
 訴状などによりますと、男性職員は、平成27年、病院の新築移転に伴い、急激に業務が増えた結果、残業時間が多い月で188時間にも上り、その後、自殺してしまい、これを受け、所轄の労働基準監督署は、平成28年11月に、極度の長時間労働によりうつ病を発症したとして、労災認定したとのことです。

 “長時間の残業で労災認定”という事例は後を絶ちません。罰則付きの残業の上限規制の法定化が進められていますが、それ以前に、各企業の取組で、明らかに過重な残業は控えるべきですね。
 いわゆる過労死ライン(残業時間が、単月100時間超え、2~6か月平均で1月あたり80時間超えなど)が一つの目安ですが、このラインに近いが残業はさせないように管理する必要があります。月45時間を超える残業が行われているようであれば危険の兆候です。特に注意を払うようにしましょう。
 なお、仕事のストレスによるうつ病など(心理的負荷による精神障害)については、それ専用の認定基準が別途設けられています。
 ここで紹介した事例では、その基準によって有無も言わさず労災認定される「極度の長時間労働(1か月に160時間以上の残業)」を上回る残業が行われていたとされています。 
 参考までに、「心理的負荷による精神障害の認定基準」のパンフレットも紹介しておきます。

<精神障害の労災認定>(厚労省)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/rousaihoken04/dl/120427.pdf